”もしもの時も安心” 今から対策できる実家の対処法
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今から対策できる実家の対処法
実家が空き家になったら「賃貸に出す」「売却する」など、ご家族の考えや実家の状態に合わせて対応することが大切です。親が施設に入所するなどの理由で空き家になった場合、今後どうしていけばいいか知りたいのではないでしょうか。
そこでこのブログ記事では、実家が空き家になったときの対処法を解説します。空き家を放置するリスクや相続したらやるべきこともわかり、状況に合った適切な活用法を見つけられることを願っております。
- このブログ記事の趣旨
- 親の施設への入所や死亡がきっかけで実家が空き家になり放置しておくと、「老朽化が進み資産価値が下がる」「近隣住民とのトラブルにつながる」「維持管理費がかかる」といったさまざまなリスクが生じます。空き家に住まない場合の対処法には、「賃貸に出す」「売却する」「土地のみを活用する」などがあるため、メリットやデメリットも考えて選択することが大切です。また空き家を相続した際には、相続登記や水道・電気・ガスの解約などを忘れずに行いましょう。

1.実家が空き家になるケース
2.空き家をそのまま放置する方が多い理由
2-1.更地より建屋があると固定資産税が軽減される
固定資産税には「住宅用地特例」があります。住宅用地特例とは、200平方メートル以下の住宅用地であれば6分の1、200平方メートルを超える部分には3分の1に固定資産税を軽減できる仕組みです。
この特例の影響で、更地よりも空き家にしておくほうが固定資産税を軽減できるため、空き家を放置してしまう問題が生じます。
一方で2015年より「空家等対策の推進に関する特別措置法」が全面施行されました。倒壊の危険性が高い空き家などは「特定空家等」とされ、固定資産税の軽減措置は適用されません。
2-2.空き家を処分するために費用がかかる
空き家を処分するためには多額のお金が必要です。亡くなった親が処分費用を用意していなければ子どもが支払わなければならないため、処分するのに躊躇してしまいます。立地や状態の良い物件であれば高く売却でき、処分費用を賄える可能性もあります。ただし専門家に相談する手間を考えると後回しにしてしまうのが現状です。
2-3.思い出のあるものをそのままにできる
親が写真やおもちゃなどを残してくれていると、「実家をなくすのはもったいない」と考える方も多いようです。
田舎から都会に出ている子どもにとっては、特に帰る場所がなくなることは辛いことでしょう。洋服やアルバムなど、捨てられないものを置いておく場所として実家を使いたい方もいると思います。仏壇があると、「本当に実家をなくしていいのか」という気持ちがより一層強くなります。
3.空き家を放置しておくことのリスク
3-1.家の老朽化が早まり資産価値が下がる
空き家となった実家を放置しておくと、老朽化が早まり、資産価値が下がるでしょう。水道を使ったり庭の手入れをしたりしないと、普通に住むよりも老朽化が進みます。特に木造のほうが老朽化のスピードが顕著です。
売却する際に買い手が見つからず、多額の取り壊し費用がかかる可能性もあります。後からリフォームをしようとすると、予想よりも修繕費用がかかるケースもあるでしょう。
実家を有効活用するためには、できるだけ早く対策を講じることが大切です。
3-2.近隣住民に迷惑をかけトラブルにつながる
空き家となった実家にゴミを不法投棄され、近隣住民とトラブルになる可能性もあります。ネズミやハエが発生し、衛生面で注意される場合もあるでしょう。最悪の場合、行政指導をされてしまいます。
親が仲良くしていた近隣住民とのトラブルを防ぐためにも、空き家となる実家の管理は厳重に行いましょう。
3-3.維持管理費がかかる
誰も住んでいない家にも固定資産税や都市計画税はかかります。火災保険や地震保険の保険料、水道や電気の基本料金などもかかるため、余計な出費は避けられません。地震や台風などで住宅が壊れた場合には、修繕費用がかかります。
空き家の維持管理者や費用負担者については、親族間でもめる原因となります。肉体的・精神的な負担を軽減するためにも、速やかに空き家の対処法を検討しましょう。
3-4.老朽化によって倒壊する可能性がある
老朽化が進めば、屋根や外壁が壊れやすくなります。万が一他人にケガを負わせた場合には、損害賠償を請求される可能性もあります。思わぬ形で他人に危害を与えないように、細心の注意を払うことが重要です。
倒壊の可能性は地震や台風のみならず、シロアリによる侵食が原因となるケースもあります。定期的に実家の状態を見に行くなど、徹底した管理を心がけましょう。
3-5.犯罪の温床になりかねない
空き家は犯罪や事件の温床になってしまいます。空き巣や放火がされれば、近隣住民に不安を与え、大きなトラブルになることもあるでしょう。
また特殊詐欺グループが空き家を利用するケースもあります。地域のイメージを悪化させてしまう可能性もあるため、空き家をそのままにするのであれば、管理体制を徹底することが重要です。
4.空き家に住まない場合の対処法とは
4-1.賃貸に出す
空き家を壊したくない方や定期的な収入を得たい方は、賃貸に出すことを検討しましょう。賃貸に出すことで家賃収入を得られる可能性があります。遠方に実家がある場合には、管理会社に委託することで、入居や退去などの手続きを代行してくれます。
ただし借主を見つけるためには、ニーズに合わせたリフォームが必要です。また固定資産税や火災保険料、修繕費用などが発生します。収入と支出のバランスが取れるのであれば、賃貸を視野に入れてもいいでしょう。
専門的なことに関しては不動産会社に相談すると安心です。
4-2.売却する
家を売却する際には、仲介手数料や印紙税などが必要です。また空き家の相続登記をしなければ売却できません。状況によってはすぐに買主が見つからない可能性もあるため、時間がかかる前提で行動しましょう。
4-3.家を解体して土地だけを活用する
建物の維持管理にお金をかけたくないときには、建物を解体し、土地を別の形で活用するのがおすすめです。駐車場やトランクルームとして貸し出せば、定期的な管理の負担が少なくなります。収入を得て、介護費用などに使いたい方にもぴったりです。
信託会社や信託銀行に土地の所有権を移し運用してもらい、収益の一部を得る「土地信託」もあります。
なお家を解体する際には解体費用が発生し、大きな負担になる可能性もあります。自治体の補助金制度があるか、役所に問い合わせてみましょう。
4-5.管理会社へ空き家の維持管理を委託する
空き家を残し、不用品や思い出の品を保管しておきたい方には、管理会社への委託を検討してみましょう。郵便ポストや家の見回り、掃除などを依頼でき、きれいな状態を保てておけます。将来住む可能性がある場合にもおすすめです。
ただし委託には費用がかかります。月額料金やサービス内容を何社か比較し、他のご家族とも話し合った上で検討してみましょう。
4-6.空き家バンクを活用する
空き家バンクとは自治体が運営する、空き家の売主や買主などをマッチングする制度です。空き家の有効活用を目的に空き家バンクが生まれました。
空き家バンクを利用することで、空き家を探している方にピンポイントに情報を共有できます。安く提供できれば、すぐに買い手や借り手が見つかるでしょう。
ただし契約や交渉はご自身で行う必要があり、専門的な知識を求められるケースもあります。自治体によって空き家バンクの取り組みは異なるため、あらかじめ情報収集をしておきましょう。
5.空き家を相続したらやること
5-1.必ず相続登記を行う
5-2.不法に侵入されないように対策を講じる
5-3.水道・電気・ガスを解約する
5-4.不用品はなるべく早く処分する
6.まとめ
実家が空き家になった場合には、「賃貸に出す」「売却する」「土地のみを活用する」「サブリースを利用する」といった対処法があります。空き家を放置しておくと、老朽化が進み資産価値が下がったり、近隣住民とトラブルになったりするリスクがあります。空き家を相続したら相続登記や不用品の処分などをできるだけ早く行いましょう。
空き家の活用方法について知りたい方は不動産に精通した専門家に相談しましょう。
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