”今さら聞けない” 不動産購入前にハザードマップでチェックすべき5つ法則
- 不動産コラム
- 購入相談
- 売却相談
”今さら聞けない” 不動産購入前にハザードマップでチェックすべき5つ法則

1.ハザードマップとは
2.ハザードマップの種類
ここでは、主なハザードマップの種類について解説します。
洪水・高潮・雨水出水を含む水害ハザードマップ
水害ハザードマップとは、洪水や高潮、雨水出水などの水害の被害予測を示したハザードマップのことです。
洪水とは、河川の堤防が決壊することで生じる氾濫のことを指します。 高潮とは、発達した低気圧により海面が上昇し、風によって海水が吹き寄せられる氾濫のことです。 雨水出水とは、集中豪雨などによって下水道の処理能力が追いつかなくなり、マンホール等から雨水があふれてしまうことを指します。なお、洪水氾濫は外水氾濫、雨水出水は内水氾濫とも呼ばれます。
水害ハザードマップは“宅地建物取引業法の改正”により、2020年8月28日以降は不動産売買における重要事項説明において、買い主(借り主)へ説明しなければならない項目となっています。
▼ 洪水ハザードマップ
・ 洪水ハザードマップ
・ ハザードマップポータルサイト
土砂災害ハザードマップとは
土砂災害ハザードマップとは、土石流や地すべり、がけ崩れ等の土砂災害の被害予測を示したハザードマップのことです。 土砂災害とは、大雨や地震、火山の噴火などをきっかけに山や崖が崩れる災害のことを指し、主に土石流と地すべり、がけ崩れの3つがあります。
土石流とは、大雨などが原因で山や谷の土・石・砂などが崩れ、水と混じって一気に土砂が流れ出てくる現象です。 地すべりとは、比較的ゆるい傾きの斜面が、雨や雪解け水がしみこんだ地下水によって、広い範囲にわたってすべり落ちていく現象になります。 がけ崩れとは、大雨や地震によって斜面が突然崩れ落ちる現象です。
東京都で発生する土砂災害は“がけ崩れ”がほとんどであり、2008~2017年度における崖崩れは、多い年でも年間10件※程度と比較的少ない自然災害となっています。
がけ崩れを避けるには、がけの下や上にある物件は避けることが望ましいといえます。
※東京都建設局 「土砂災害とは」
▼ 土砂災害ハザードマップ
・ 区市町村による土砂災害ハザードマップの公表状況
・ ハザードマップポータルサイト
地震のハザードマップとは
地震のハザードマップとは、プレートや活断層を原因とする被害予測を示したハザードマップのことです。 地震は、極めて予測が難しい災害ですが、日本はフィリピン海プレートや太平洋プレート、ユーラシアプレートなどのプレートが重なりあった上に位置しているため、プレート地震は日本全体で生じる可能性があります。
一方で、地震の原因には、断層を震源とする断層型地震も存在します。東京にある立川断層を原因とする地震に関しては、地域ごとに揺れが予想されています。
▼ 地震ハザードマップ
・ 東京被害想定デジタルマップ
・ 地震ハザードステーション
ハザードマップの閲覧・入手方法
ハザードマップは、市区町村役場の窓口や、国土交通省のハザードマップポータルサイトなどで入手することができます。 東京23区のハザードマップのサイトをまとめると、以下の通りです。
【洪水・土砂災害・高潮・津波】
ハザードマップポータルサイト
【地震】
地震ハザードステーション
【洪水ハザードマップ】
東京都建設局洪水ハザードマップ公表状況
【土砂災害ハザードマップ】
土砂災害ハザードマップの公表状況
3.東京23区の地形の特徴
台地と低地に分かれる
東京23区の土地は、大きく分けて“武蔵野台地”と“東京低地”の2種類に分類されます。ざっくりというと、JR京浜東北線を境に西側が武蔵野台地、東側が東京低地です。
武蔵野台地は約40万年前から形成された古い土地であり、東京低地は約1万年前に形成された比較的新しい土地となっています。
区で表現すると、東京低地は足立区、葛飾区、墨田区、江東区、江戸川区、荒川区、中央区、台東区(JR京浜東北線の東側)の概ね8つの区です。 それ以外の京浜東北線よりも西側の区は、武蔵野台地上に位置する区となっています。
台地には坂や山・谷が多い
たとえば、港区の愛宕山や渋谷区の円山、北区の飛鳥山、品川区の八ツ山・御殿山、目黒区の大岡山といったのが武蔵野台地にある山です。
谷に関しては、渋谷区の渋谷、文京区の茗荷谷、新宿区の四ツ谷、台東区の谷中といったものが挙げられます。
低地は人工的に形成されている
日本一の地価を誇る銀座も、埋立てによってできた土地です。 江戸時代初期の埋め立ては、江戸城の築城の際に掘りや水路を掘削したときの残土を利用したといわれています。
また、低地において、江戸時代には利根川東遷と荒川西遷という2つの河川改修事業が行われたことも大きな特徴です。
現在では利根川は千葉県の銚子沖へと流れていますが、江戸時代まで利根川は東京低地を通って東京湾へと流れ出ていました。 利根川は暴れ川として名高く、東京低地に度重なる洪水を引き起こす原因となっていたため、江戸幕府は利根川の流れを変える治水事業を行いました。 そして、利根川を太平洋へ流路を変えることに約60年の歳月をかけて成功しています。
当時、荒川は利根川と合流する川であったため、荒川の流れも西側に変更しています。荒川に関しては「荒ぶる川」と呼ばれ、明治に入っても東京低地に洪水をもたらしましたが、昭和5年に荒川放水路が完成したことで、東京の洪水被害は激減しました。
現在、東京都内で洪水被害がほとんど発生しないのは、江戸時代から先人たちが行ってきた治水事業の結果となっています。
4.東京23区全体のハザードマップの傾向
洪水・高潮の傾向
東京都の洪水と高潮のハザードマップを重ね合わせた状況を示すと、下図の通りです。
画像出典:国土交通省 「ハザードマップポータルサイト」
洪水や高潮は、JR京浜東北線の東に広がる東京低地に浸水被害が多いことがわかります。
土砂災害の傾向
東京都の土砂災害のハザードマップの状況を示すと、下図の通りです。
画像出典:国土交通省 「ハザードマップポータルサイト」
土砂災害に関しては、多摩川を挟んだ神奈川県に被害予想エリアが集中しており、都内には予想エリアがほとんどない状況です。
地震の傾向
東京都で30年以内に震度6弱以上の地震が26%以上の確率で生じる地域を示すと、以下の通りです。
画像出典:国立研究開発法人防災科学技術研究所 「地震ハザードステーション」
少し見づらいですが、東京23区は全地域で「26%以上の確率で30年以内に震度6弱以上の地震が生じる」と予想されています。
5.東京23区の物件を購入する際の5つの注意点
1.地名から安全な高台を推測する
そのほかとして、地名にはなっていませんが東京には本郷台や上野台、淀橋台、目黒台、久が原台、荏原台といった台地もあります。
2.マンションは水害エリアを柔軟に捉えても良い
仮にJR京浜東北線より東側である「東京低地」を選択肢から外してしまうと、住まいの選択肢が大幅に狭まってしまいます。
東京の東側は丸ノ内や大手町に近く、通勤に便利な地域も多いです。
東京低地には実際に多くの人が暮らしていますので、ハザードマップは過度に気にせず、マンションの高層階を選択することで水害リスクを避けることも一つの考えといえます。
一方で、戸建てに関しては、まずはJR京浜東北線より西側である「武蔵野台地」側の物件から優先的に検討してみるというのも良いでしょう。
3.内水氾濫の場所を重点的に確認する
先述した通り、東京都は江戸時代から治水事業を行ってきた歴史もあり、実は全国の中でも洪水氾濫の少ない地域です。 2008~2017年における洪水氾濫と内水氾濫の被害額の割合を示すと、以下のようになっています。
4.垂直避難や広域避難を検討しておく
そこで、避難先は垂直避難や広域避難も検討しておくことが望ましいといえます。
垂直避難とは、たとえばマンションであれば高層階に逃げる避難のことです。
広域避難とは、主に大きな公園や広場などへ避難することを指します。
また、近所の避難場所だけでなく、広域的に親戚や知人宅、宿泊施設、勤め先などを避難先として確保しておくことも現実的な安全対策といえます。
5.垂直避難や広域避難を検討しておく
そこで、避難先は垂直避難や広域避難も検討しておくことが望ましいといえます。
垂直避難とは、たとえばマンションであれば高層階に逃げる避難のことです。
広域避難とは、主に大きな公園や広場などへ避難することを指します。
また、近所の避難場所だけでなく、広域的に親戚や知人宅、宿泊施設、勤め先などを避難先として確保しておくことも現実的な安全対策といえます。
『まとめ』地震を想定し、建物の耐震性を重視する
中古物件の場合、1981年(昭和56年)6月1日以降に建築確認申請を通過した建物であれば、現行の耐震基準を満たしていることが証明されています。
まとめ
以上、東京23区のハザードマップについて解説してきました。
東京23区は台地と低地に分かれ、ハザードマップ上では低地に洪水や高潮の浸水被害が多いことが示されています。 しかし、東京都は治水事業が進んでいることで、全国的にみても洪水氾濫は少ないエリアです。
ハザードマップを気にし過ぎる必要はありませんが、住宅を購入するうえで、本記事を一つの判断材料として参考にしていただけますと幸いです。
実家の価値 実家相続 実家どうする 実家売却 実家売るには 初めての売却 初めての不動産 東京都北区 イエウール 離婚どうする 不動産売却 空き家 空き家対策 空き家活用法 後悔しない不動産取引 後悔しない 住宅ローンどうする 売却相談 家の価値 売却の窓口 家売る いえいくら 不動産高く売りたい 不動産相談 一戸建て 離婚 遺産相続 相続登記 不動産どうする 不動産の価値 解体 買いたい 不動産の答え 査定 査定額 土地活用 土地いくら 不動産どこに相談 信頼 パートナー 結婚 相続不動産 不動産高く 一括査定 注文住宅 リフォーム 不動産会社 荷物 引越し 暮らし 子育て 独立 財産分与 一戸建て 管理会社 媒介 いくら 正直不動産 任意売却 賃貸人 賃借人 賃貸経営 戸建貸す マンション 店舗 事務所 SUUMO HOME‘S アットホーム 貸す 不動産トラブル 退去 入居 トラブル