”気になっていた” 実際2024年版の住宅ローン控除(減税)って何が変わったの?

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”気になっていた” 実際2024年版の住宅ローン控除(減税)って何が変わったの?


住宅ローン控除は、住宅ローンを利用して住宅を購入した人の税負担を軽減するための制度です。定期的に税制改正が行われており、これから住宅ローンの借り入れを検討している人は、最新の税制を確認しておく必要があります。

  1. このブログ記事の趣旨
  2. このブログ記事では、2024年1月からの住宅ローン控除の変更点や概要を解説します。


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2024年1月からの住宅ローン控除(減税)の変更点

住宅ローン控除は、正しくは「住宅借入金等特別控除」といい、住宅ローンを利用して住宅を新築・取得・増改築する場合に、毎年の住宅ローン残高の0.7%を最大13年間、所得税から控除することができる制度です。なお、所得税から控除しきれない場合には、翌年の住民税から控除されます。

もともと、住宅ローン控除は、2024年から借入限度額の引き下げや省エネ基準等を満たさない新築・買取再販住宅は対象外となることが決まっていました。ただし、2024年の税制改正では子育て世帯・若者夫婦世帯への支援強化が盛り込まれました。 2024年1月からの変更点を詳しくご説明いたします。

【2024年の住宅ローン控除の上限金額】




※1 「19歳未満の子を有する世帯」又は「夫婦のいずれかが40歳未満の世帯」
※2 2023年までに新築の建築確認した場合は2,000万円

1)省エネ基準を満たさない新築・買取再販住宅は控除対象外

新築・買取再販住宅における「その他の住宅」とは、長期優良住宅、認定低炭素住宅、ZEH水準省エネ住宅、省エネ基準適合住宅に該当しない、その他の一般住宅を指します。 マンションでも戸建てでも、購入・建築する住宅が「その他の住宅」に該当する場合、2024年以降は住宅ローン減税の内容が以下のように変わります。
  1. 「その他の住宅」の変更点(2024年以降)
  2. ローン減税の適用要件
  3. 「2023年12月31日までに建築確認を受けている」か「2024年6月30日までに建築されたもの」のみ対象になる 
  4. 借入限度額
  5. 3,000万円から2,000万円に引き下げられる 
  6. 控除期間
  7. 13年から10年になる
特に気をつけたいのが適用要件です。建築確認が2024年以降になる、あるいは2024年6月30日以降の建築になってしまうと、住宅ローン減税そのものが対象外になってしまいます。 注文住宅の場合は建売住宅やマンションより工期が長くなる可能性もあるため、建築確認および建築日には十分に気をつけましょう。

2)子育て世帯・若者夫婦世帯に対する控除が拡充


2024年度の税制改正では、子育て世帯や若者夫婦世帯に対する控除が拡充されました。対象となるのは、「19歳未満の子を有する世帯」または「夫婦のいずれかが40歳未満の世帯」で、それぞれ他の世帯よりも借入限度額が高く設定されています。 より多くの住宅ローンに控除が適用されるのは、「頭金を少なくしたい」、「なるべく手元にキャッシュを残したい」と考えている子育て世帯や若者夫婦世帯にとってうれしいポイントです。 ただし、借入限度額が拡充されるのは、新築もしくは買取再販住宅の省エネ基準を満たす住宅のみで、省エネ基準を満たさない住宅や中古住宅に関しては優遇を受けることができません。

3)新築住宅の床面積要件を40㎡以上に緩和する措置が延長

住宅ローン控除の適用条件のひとつに、「床面積が50㎡以上あること」というものがありますが、新築住宅については合計所得金額1,000万円以下の人が借り入れを行う場合は「40㎡以上」に緩和される措置が設けられていました。 当初この緩和措置は2023年末までとされていましたが、2024年度の税制改正において建築確認の期限が2024年末までに延長されています。住宅ローン控除が適用される住宅の範囲が広がるため、一人暮らしや二人暮らし用の住宅を購入する場合でも、所得税や住民税の税負担を軽減できる可能性があります。

住宅ローン控除の適用条件

住宅ローン控除適用の条件は住宅の種類などによって異なりますが、下記の条件についてはいずれの場合も共通条件として満たす必要があります。
  1. 【共通条件】
  2. ・住宅ローンの返済期間が10年以上あること
  3. ・自ら居住していること
  4. ・床面積が50㎡以上あること
  5. ・引渡しまたは工事完了から6ヵ月以内に入居していること
  6. ・居住用割合が1/2以上あること
  7. ・合計所得金額が2,000万円以下であること
なお、「合計所得金額」とは、以下の合計額を指します。
  1. ・給与所得(給与所得控除後の金額)
  2. ・不動産所得
  3. ・譲渡所得
  4. ・雑所得 など
上記の条件以外にも、住宅の種類などによってそれぞれ適用条件や適用限度額が定められています。

①新築の場合


新築の住宅については、前述の共通条件を満たすことで最大13年間住宅ローン控除の適用を受けられます。 さらに、2024年度の税制改正によって床面積についての緩和措置が継続されていることから、2024年までに建築確認を受けた場合、かつ合計所得金額が1,000万円以下の場合は床面積40㎡以上で住宅ローン控除の適用を受けることができます。 

なお、2024年1月以降に建築確認を受けた新築住宅については、省エネ基準を満たしていなければ住宅ローン控除の適用を受けることができません。 省エネ基準とは、省エネ性能を確保するための設備や構造に関する基準で、エネルギーの消費量や断熱性などの基準が定められています。 借入限度額は省エネ性能が高いほど借入限度額が高くなり、最大4,500万円の借入限度額が適用されます。

一方、省エネ基準を満たさない住宅については借入限度額が0円となっており、住宅ローン控除の対象外となるため注意が必要です。

買取再販の場合


買取再販住宅とは、不動産会社が取得した既存住宅をリフォームして販売する住宅のことです。 買取再販住宅の取得で住宅ローン控除の適用を受けるには、共通条件に加えて主に下記の条件を満たす必要があります。
  1. ・取得する住宅が新築から10年を経過していること 
  2. ・リフォームにかかった費用が販売価格の20%(上限300万円)に相当する金額であること 
  3. ・大規模修繕、耐震改修工事、一定のバリアフリー改修や省エネ改修など、対象となる工事が行われており、その工事費用が一定以上であること 
  4. ・不動産会社が取得した日から2年以内に取得していること 
  5. ・建築後使用されたことのある家屋で、次のいずれかに該当すること
  6. ・1982年(昭和57年)1月1日以降に建築されたもの 業者が耐震改修工事をしたか居住までに耐震基準を満たすことが証明されたもの
買取再販住宅は中古住宅の一種ですが、一般的な中古住宅と異なるのは、「一度不動産会社が取得してからリフォームを行う」という点です。 買取再販住宅の借入限度額については、新築住宅と同様に住宅の種類によって異なり、最大4,500万円です。

また控除期間も最大13年間であるなど、一般の中古住宅に比べて優遇された制度となっています。買取再販住宅とそれ以外の中古住宅では住宅ローン控除の内容が異なりますので、中古住宅を購入する際は買取再販住宅に該当するかどうか確認するようにしましょう。

中古住宅の場合


中古住宅を取得した場合は、共通条件に加えて下記の条件を満たすことで住宅ローン控除の適用を受けられます。 
建築後使用されたことのある家屋で、次のいずれかに該当することが条件となります。
  1. ・1982年(昭和57年)1月1日以降に建築されたもの
  2. ・業者が耐震改修工事をしたか居住までに耐震基準を満たすことが証明されたもの
ただし、中古住宅については、新築物件や買取再販住宅に比べて、借入限度額や控除期間が異なっているため注意が必要です。
  1. 借入限度額:最大3,000万円
  2. 控除期間:10年間
なお、控除率は0.7%で新築住宅や買取再販住宅と変わりありません。

リフォーム(増改築)の場合


住宅ローン控除は新たに自宅を取得した場合だけでなく、バリアフリー化や省エネ改修工事などのリフォームを行った際にも適用されます。 リフォームによって住宅ローン控除の適用を受けるには、共通条件に加えて下記の条件を満たす必要があります。
  1. ・リフォームをしたあとの床面積が50㎡以上あること 
  2. ・リフォーム工事の代金が100万円を超えており、その1/2以上が居住用部分の工事費用であること
また、リフォームは次のいずれかに該当しなければなりません。
  1. ◆増改築、建築基準法に規定する大規模な修繕または大規模な模様替えの工事 ◆マンションの専有部分の床、階段または壁の過半について行う一定の修繕・模様替えの工事 
  2. ◆家屋・マンションの専有部分のうち居室、キッチン、浴室、トイレ、洗面所、納戸、玄関または廊下の一室の床、または壁の全部について行う修繕・模様替えの工事 
  3. ◆耐震改修工事(現行の耐震基準への適合) 
  4. ◆一定のバリアフリー改修工事 一定の省エネ改修工事
なお、リフォームによる住宅ローン控除の場合、借入限度額は2,000万円で控除期間は10年間 となっています。

結局、住宅ローン控除で税金はいくら戻ってくる?


住宅ローン控除が適用されると、どれくらいの税金が戻ってくるのか気になるところですね。
 モデルケースをもとに、還付される金額をシミュレーションで試算していきます。
前提条件を下記のとおりとします。
  1. 【シュミレーション前提条件】
  2. ・所得600万円 
  3. ・妻あり(扶養外) 
  4. ・生命保険料控除12万円 
  5. ・iDeCoによる所得控除12万円 
  6. ・年末時点での住宅ローン残高3,000万円 
  7. ・新築の認定長期優良住宅に居住
まず、各種控除を引いて課税所得を算出します。
 所得600万円 - 基礎控除48万円 - 生命保険料控除12万円 - iDeCo所得控除12万円 = 課税所得528万円 
課税所得528万円の場合、所得税の税率が20%、42万7,500円の控除が適用されるため、所得税は下記のとおり計算されます。

528万円 × 20% - 42万7,500円 = 62万8,500円 一方、住宅ローン控除は年末時点の住宅ローン残高の0.7%となるため、下記の計算式が適用されます。

 3,000万円 × 0.7% = 21万円 

このケースでは、所得税の62万8,500円から21万円が税額控除され、確定申告や年末調整で還付されます。
 なお、住宅ローン控除額が所得税から控除しきれなかった場合は、翌年の住民税から控除することができます。この住民税の金額にも上限があるため、詳しい控除条件は居住地の市区町村に確認することをおススメします。

住宅ローン控除を受ける確定申告の必要書類は?


住宅ローン控除の適用を受ける最初の年は、会社員の場合でも確定申告を行う必要があります。確定申告は毎年2月16日から3月15日の間に行いますが、還付申告については1月から行うことができます。 ここからは、確定申告の手続きの流れや必要な書類をご説明いたします。

①1年目の手続きに必要なものと手続き方法

住宅ローン控除の適用を受ける1年目は、必要書類を集めて確定申告を行います。必要書類は下記のとおりです。

確定申告は税務署の窓口へ書類を持参もしくは郵送する方法がありますが、パソコンやスマートフォンからインターネットで電子申告することも可能です。

2年目以降の手続き・会社員の場合

会社員の場合、2年目以降は勤務先の年末調整で住宅ローン控除が適用されるため、確定申告は不要となります。勤務先に提出する書類は下記のとおりです。
  1. ・金融機関の借入金の年末残高証明書
  2. ・税務署から最初に申告をした年に交付される「年末調整のための住宅借入金等特別控除証明書兼給与所得者の住宅借入金等特別控除申告書」

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まとめ


住宅の取得は、家計に大きな影響を与えるライフイベントです。少しでも所得税や住民税の負担を軽減するためには、住宅ローン控除の税制を正しく理解することをおススメします。

不動産の取引には非常に複雑な知識や経験が必要になります。いい不動産会社と出会うことができれば、面倒な手続きも代行してくれて適切なアドバイスをしてくれます。
また、思い入れのある土地や、資産性のある土地なら手放さずに活用するという選択肢もあります。

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