”今のまま大丈夫?” その空き家、放置しすると予期せぬ結果に

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”今のまま大丈夫?” その空き家、放置しすると予期せぬ結果に


放置している空き家には、老朽化による倒壊のリスクがつきまといます。空き家が倒壊すると、隣家の損壊や人身事故など、深刻な被害をもたらしてしまうかもしれません。万が一倒壊による被害が生じた場合、所有者損害賠償責任を負う可能性もあります。

  1. このブログ記事の趣旨
  2. このブログ記事では、空き家放置のリスクと法的責任、空き家の倒壊によって所有者が責任を問われた事例のほか、倒壊を防ぐ方法も紹介します。


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空き家を放置することで倒壊してしまう要因


適切な管理がされず放置された空き家は、住居に比べて劣化のスピードが増し、倒壊のリスクも高まります。空き家の放置によって、倒壊の危険性が増す具体的な要因は、下記のとおりです。

湿度管理の欠如による構造劣化


ドアや窓が長期間閉ざされ、換気もされないままの空き家は、湿度の上昇により、木材を劣化させる木材腐朽菌が活性化したり金属部品の腐食が進行しやすくなったりします。また、シロアリの被害も拡大しやすく、や梁、、床など建物の構造体が劣化していきます。

点検不足による損傷の進行


空き家を放置して倒壊する要因の1つは、建物の点検不足による損傷の進行です。人の目が行き届かず、メンテナンスが行われなくなることで、さまざまな箇所の損傷が進行してしまいます。屋根や壁の隙間から雨水が入り込み、雨漏りが発生すると、屋根材の変形や外壁のひび割れの拡大が始まります。メンテナンスせず放置した結果、さらに腐食や損傷が進んで構造材の老化も進行し、倒壊のリスクが高まってしまうのです。

自然災害時による脆弱性の増幅

地震や台風、積雪などの自然災害が起きると、そのたびに損傷や劣化は拡大します。特に1981年以前に建てられた旧耐震基準の建物は、大きな地震が発生したときに倒壊してしまう可能性も否定できません。


空き家倒壊で被害が出た場合は、所有者が損害賠償責任を負うことが多い


空き家が倒壊して、何らかの被害が出た場合、所有者が損害賠償責任を問われるケースが多くあります。空き家が倒壊すると、物的・人的被害が出ることもあるでしょう。例えば、「外壁が倒れて、隣家のフェンスや壁が破損した」「屋根材の落下や屋根瓦の飛散により、周辺の家の建物を損傷させた」といった被害などです。また、倒壊によって車両や通行人に被害を与えたり、道路を塞いでしまったりするケースも考えられます。  放置した空き家が倒壊して、第三者に被害が発生した場合、民法第717条にもとづき、原則として空き家の所有者は、損害賠償責任を負わなければなりません。  

民法第717条では、まず占有者が責任を負うと定められていますが、占有者が「損害の発生を防止するのに必要な注意をしたこと」を証明できれば責任を免れます。しかし、空き家の場合、適切な家屋管理をしていたと証明できる占有者はほとんどいません。そのため、占有者は実質的に無過失責任に近い状態となり、責任は自動的に所有者に移ります。これは「工作物責任」と呼ばれる無過失責任の一種で、所有者は建物の安全性について厳格な管理責任を問われるのです。


空き家の所有者が責任を問われた事例


空き家の適切な管理を怠ると、さまざまなトラブルが発生し、所有者が責任を問われることになります。ここでは、空き家の所有者が責任を問われた事例を見ていきましょう。

空き家が倒壊して隣家の屋根が破損した

長年にわたって放置していた空き家が老朽化し、強風で倒壊して隣家の屋根が破損。隣家の住人は屋根の修理費用、生活費の保障を求める訴訟を起こし、空き家所有者が多額の損害賠償金を支払うことになった。

空き家の瓦が飛散して隣家と住民に被害を及ぼした

居住者が死亡して空き家となっていた家屋について、瓦が風で飛散して、隣家の窓ガラスが割れ、さらにガラス破片が室内にいた住人の足や顔面に刺さる事故が発生。空き家を相続して所有していた複数人は、損害賠償請求を起こされた。

空き家を管理するときのポイント

空き家は、適切に管理することで、建物の老朽化を遅らせ、倒壊のリスクを大幅に軽減できます。空き家を管理するポイントについて紹介します。

換気をする


空き家は、最低でも1ヵ月に1回、1時間程度の換気をしましょう。閉め切った状態が続くと、相対湿度が上昇して木材腐朽菌が活性化し、木材の腐朽も進行してしまいます。また、シロアリやカビも高温多湿の環境を好むため、定期的な換気が必要です。  また、キッチン、トイレ、浴室などの換気扇を常に稼働させておくのも効果的です。

通水をする


空き家の倒壊を防ぐためのポイントには、通水も挙げられます。通水とは、水道管に定期的に水を流す作業のことです。主な目的は、水道管のさびや破損、劣化を防ぐことで、悪臭や害虫の発生も抑えられます。  台所や浴室、洗面所、庭や玄関など屋内外にあるすべての蛇口から水を出し、最低1分以上流し続けましょう。通水も1ヵ月に1回以上行うのがおすすめです。

建物を点検する


定期的な建物の点検も重要です。建物全体の傾きや変形をはじめ、外部の屋根、外壁、内部の天井、床、柱、壁の状態を確認し、各種設備もチェックします。また、庭や敷地周辺も点検して、「雨水がきちんと流れているか」「立ち木の幹が腐食していないか」「枝が建物に接触していないか」といったことも確認しましょう。  点検は最低でも年2回行い、台風や大きな地震、大雪のあとには臨時の点検も必要です。

空き家の倒壊を防ぐ方法

管理するのが難しい場合は、空き家が倒壊しないよう、何らかの措置を検討しなければなりません。空き家の倒壊を防ぐために、所有者ができることを紹介します。

空き家を売却する


空き家を売却すれば管理の負担から解放され、不動産の現金化が可能です。売却方法としては主に、不動産仲介会社を介して物件を売り出す「売買仲介」、不動産買取を実施している不動産会社や業者に売却する「不動産買取」があります。  また、空き家の売主と買主が直接やりとりできる民間運営の「空き家マッチングサイト」や、自治体が運営する「空き家バンク」で買主を見つけることもできます。

空き家を解体して更地にする


倒壊リスクの高い状態の空き家は、解体して更地にすることも検討すべきです。自治体によっては、解体費用の一部を補助してくれる制度もあります。解体後の更地は「駐車場などに転用して活用する」「定期借地として貸し出す」「売却する」などの選択肢があります。

空き家を活用する


空き家を別の用途に使うことで、新たな価値を生み出す方法も、選択肢の1つです。例えば、リフォームやリノベーションを施して賃貸物件にすることで、家賃収入を得られます。店舗や宿泊施設など、住宅以外の用途に変更して活用する方法も考えられます。


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まとめ


空き家の放置は倒壊リスクを高め、被害が発生した場合、所有者が損害賠償責任を負うケースも多くあります。倒壊を防ぐには、空き家の適切な管理が欠かせません。また、売却や解体、賃貸活用などを検討するのもおすすめです。


不動産の取引には非常に複雑な知識や経験が必要になります。いい不動産会社と出会うことができれば、面倒な手続きも代行してくれて適切なアドバイスをしてくれます。
また、思い入れのある土地や、資産性のある土地なら手放さずに活用するという選択肢もあります。

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